授業が終わり、テストが終わり。しかしコロナの影響で自分たちの教育実習まで回ってこないこの時間。途中で中止を余儀なくされながらも、再開している先輩方の教育実習を見学するのであります。
内容については詳しくは書けませんが、今日はその2回目でした。
自分たちが実習する前に先輩の実習風景を見学できる
自分たちの実習が始まる前に、すでにやっている先輩たちの実習を見学させてもらえるんですって。
もしかしたら知らないかたもいるかもしれない。事務局のカウンターにさりげなく申込み用の記帳ノートが用意されてたんです。
私はまったく知らなかったんですが、クラスメイトのMさんが気づいてグループLINEに「見学の受け付けが始まってた! すぐ埋まりそうだよ!」と投稿。
グループのメンバーが「きゃあぁぁっ!」といいつつ群がって日程ゲットできました。この時点では何の申込みなのか正直まったく理解できてなかったw なんか枠の小さな申込みの受付が始まったらしい!くらい。でも助かりました。よく気づいたな!
同じ先生じゃないこと。実施日が違うことを条件に、複数見学できるんだそうで、私は4コマ申し込んでおきました。
知っている先生、知らない先生いらっしゃるんで、自分たちの番になったときどの先生のクラスにするのか参考にしたかったことや、とにかく外国人が生徒をしている授業風景を少しでもたくさん見たかったからです。
今回の見学を逃すと、次はゴールデンウィーク明けになるとかなんとか。
1回目に見学したのは、実践の授業でもお世話になったA先生が担当されるグループの、1コマ40分の授業×2名
そして今日は初めてお目にかかるS先生が担当されるグループでした。
先生によってかなりカラーが違いそう
むむ! A先生のグループとかなり毛色が違う!?
A先生のクラスでは「みんなの日本語」がベースの文型シラバスだったのに対して、今日見たのは完全にCan-do。場面シラバスによる授業でした。
終わってから聞いたら、ベースのテキストが「つなぐにほんご」でした。ヒューマンアカデミーの日本語学校で採用している、ヒューマンアカデミーがつくった独自のテキストです。
これがまた謎というか面白いというか。ヒューマンアカデミーの日本語教師養成講座では、「みんなの日本語 初級I/II 本冊」を使って学習します。先生になるための勉強は「みんなの日本語」でやるんです。
しかし、ヒューマンアカデミーが運営している日本語学校で使われているのは、独自の「つなぐにほんご」なんです!
えーーーなんで〜〜〜? どういうこと?
って思いますよね。なぜ我々は「つなぐにほんご」ではなく「みんなの日本語」で勉強するのか?教育文法の授業でこの疑問を先生にぶつけたところ、
- 「みんなの日本語」がもっとも歴史がある。
- 「みんなの日本語」は世界的に見てももっとも有名である
- 「みんなの日本語」をテキストとして採用している学校が多い
- スタンダードゆえに、公式の副教材のほか、ブログ記事や教案のアイデアなどが豊富
ということでした。私がプライベートレッスンを始めた方も、相談した友だちに「みんなの日本語」がいいよっていわれたから買ったと言っていましたけど、やはりそれくらいスタンダードなんですね。
つまり「みんなの日本語」を知っておいたほうが、日本語学校での採用面接や模擬授業のとき便利ってことですね。
ヒューマンアカデミーの日本語学校は独自色を出したかったのかしら。
いずれにせよ、先生によって使ってるテキストが違う。これは大きな違いだと思いました。
導入から雰囲気がちがった!そのワケは……?
実際の授業は導入部分からして雰囲気が違いました。
ん? 場面ながくない? 文型はいつ出てくるんだろう?
あとでテキストが「つなぐにほんご」だと分かったことで、なるほど!と思ったんですが、文型を理解するための場面提示ではなく、「今日はこれができるようになる!」という場面の中で言葉を学習していくんですね。たとえば、面接を申し込むとか、面接にいって受け答えができるようになるといった感じです。
「みんなの日本語」は完全に文型積み上げ型で、まず文型ありき。徐々に難易度が上がっていくタイプ。
でも「つなぐにほんご」は場面ありきでダイアログが進みます。そしてあとで必要な文型が導入されるスタイル。
完全なF on Fかな。
だからずっと場面の中なのは当たり前なのでした。
絵カードの使い方、文字パネルによる文型の提示の仕方など、参考になりました。
見学が終わってからは学校においてあった「つなぐにほんご」でその課もチェック。
ほんと、みん日と違うわ〜。
学習者役の外国人のみなさんが個性的だった
それにしても、このコロナ騒動の中、外国人のみなさんはよく生徒役として来てくださったなと思います。中には日本在住歴長そうな方もいらっしゃいましたけど。
今日のみなさんはレベルとしてはN3〜N2くらいでしょうか。とてもティーチャートークもしやすそうだったな。
中におひとり、ヨーロッパ系の男性がいて、結構ボケてましたw
「今日は面接を勉強します(仮)。みなさん、どんな会社に入りたいですか?」
「私は……会社には入りたくないです」
ちょwwwwww
とこんな具合に。中には必ずいますよね(笑)
彼は全体的にボケがちで、それはペアワークにも現れていたんですが、彼のようなキャラクターは緊張した空気を和ませるのに有効だったりもするので、どうハンドリングするかも教師の腕の見せ所のようです。
よく考えると学習中の日本語でボケようっていうんだから、すごいことじゃないですか?
ちゃんと文脈を踏まえて笑いを取りにきてるんですよ。ものすごく高度なコミュニケーションだし、それをしたいと思っているというのは、めちゃくちゃポジティブだと思いました。
ボケつつも、熱心に参加してくださっていてよかったです。
さて。明日も別の初めての先生の授業を見学してきます。
このまま授業が進みますように!
-
-
あわせて読みたい日本語教師養成講座の教育実習担当教官の選び方:どんな点をチェック? ヒューマンアカデミーの日本語教師養成講座「教育実習」見学レポート(3回目)
先生の信念が反映されたクラスづくり 今日見学したクラスは、ラウンジスタイルになっていました。まずこれにびっくり。 ラウンジってどういうこと? 私は、教室内に掲げられた名前を見ただけでへんな気分に(笑) ...
続きを見る