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日本語教師養成講座

日本語教師養成講座の教育実習担当教官の選び方:どんな点をチェック? ヒューマンアカデミーの日本語教師養成講座「教育実習」見学レポート(3回目)

この記事の見どころ

私は今フリーランスで日本語教師をしています。

ヒューマンアカデミーの420時間日本語教師養成講座を受講して取得したあと、同じ年に日本語教育能力検定試験を受けて合格しました。

ここではヒューマンアカデミーの日本語教師養成講座時代に、教育実習を見学して感じたことをレポートしています。

教育実習の見学なんて、こんな風にやるのか〜って分かればOKって思いませんか?

実は私も最初はそう思っていました。

雰囲気がつかめたらいいよね。
あと、本物の学習者さんの様子は見たいな!

しかしですね、教育実習を見るならそんな視点だけではもったいないことがわかったのです。

それは自分がどんな先生になりたいか、どんな学習者をターゲットにしたいかをイメージして選んだほうがいいということ。

なぜなら先生によって教え方も使うテキストも全然違うからです。

養成講座を終わってから日本語学校の就活を考えている場合、テキストはほぼ「みんなの日本語」です。
※ヒューマンアカデミー日本語学校は「つなぐにほんご」ですが、採用試験時は「みんなの日本語」でOK。

でも数少ない教壇にたつ経験ができる教育実習が、生活者向けだったら?

バチバチの教案を作成する経験もないまま、みんなの日本語の教え方を知ることもないままに挑むことになってしまいます。

先生の信念が反映されたクラスづくり

今日見学したクラスは、ラウンジスタイルになっていました。まずこれにびっくり。

ラウンジってどういうこと?

私は、教室内に掲げられた名前を見ただけでへんな気分に(笑) なぜなら留学生がいるクラスをイメージしがちだからです。

詳しい内容は言えませんが、雰囲気としては地域のボランティア教室がそんな感じなんじゃないかな、と。

そして授業はテキストが一切なく、テキストにはないようなリアルなテーマで展開されました。何が話せるというよりは、生活に直結する知識を授けている感じ。

コロナウイルス問題で、人同士の距離をできるだけ取ろうという配慮から、ペアワークはほとんど排除されておりました。

それを踏まえても、私が知る限りのイメージとしては、生活者向けかな? というイメージ。

ラウンジなので、楽しく、気軽に、生活に役立つ日本語を学ぼう! そんなコンセプトが伝わってきました。

休憩時間には先生たちが学習者さんたちと気軽に談笑するなど、とてもアットホームな空気ができていました。

これはそのクラスで決めたスタイルだそうですが、中心となっている先生の信念も反映されているようでした。

クラスによって全然違う!

見学3回目。これまでを振り返りますと

1回目は「みんなの日本語」を使った文型ありきの授業。
2回目は「つなぐにほんご」を使ったタスク中心の授業。
3回目の今日はテキストそのものがなく、すべて教師側が考案した内容で、ラウンジスタイル。

先生によって、こうも違うのか!?

見学前は、まさかここまでスタイルが違うとは想像していませんでした。

どの先生につくかで、授業のスタイルやフィードバックが大きく変わってくるのか?

ということは……自分が将来どんなところで、どんな授業をしたいかがイメージできていないと、それこそ「ビリーフ」の違う実習になるのか? と考えさせられました。

ティーチャートークについて

これまで見学した授業は、「前回はこれでしたね、今回はー」という感じで展開していました。

学習者として集まってくださる外国人のみなさんも、シリーズで申し込んでいるような感じ。

前の授業を踏まえないと進まないですもんね。

毎回顔ぶれが新しかったら大変だ。

で。

みなさん結構話せるっぽい。

先生も言葉による説明が増えてくる。かなり普通の日本語に聞こえる。前提が分からないけど、いいのかな。

もし私がこれをやったら某先生なんかは「先生がしゃべりすぎだ」と言うだろうな、なんて思ったり。

ある先生には「ちょっとまってあなた、話が長すぎ! 〜で〜だから〜なので〜ってつなげすぎよ!もっと短く切らないと。みんな(゜д゜)ポカーンとしちゃうわよ?」って実際に言われたんですが(苦笑) あたしならまたああいう質問きたときやりそうだな……((((;゜Д゜))))))) なんて想像したりしてました。

他にも自分ならなんて説明するかな、ここでコーラス入れるかな、と考えながら聞いたりも。

そういうのもこの見学の醍醐味かもしれません。

なんせ見学ですから!(笑)

もし自分があちら側なら、めちゃくちゃテンパってて、それどころじゃないのは間違いありません。

文字の書き順や間違いについて

もしかしたら重箱の隅をつつくような指摘になってしまうのかしら……と悩んだのが、

ひらがなと漢字の書き順の間違い
漢字の間違い

です。

今日見た板書で「よ」「や」の書き順が間違っていたのと、「号」と「機」が間違っていたのです。

ライターという仕事をしていたせいか、そういうミスに気づきやすいだけかもしれませんが……書かれたとき、一瞬ものすごい違和感があったんですね。

ん? 見間違い? と思ってみていたら、別の板書でも同じ書き順だったので、そう覚えていらっしゃるようでした。

「号」に関しては、「フォントによってはそうも見える」というもので、実際は違う。

しかも間違えていらっしゃるので、1画で書くべきところが2画になっているというものでした。
たぶん、ゴシック体だとそう見えるからかもしれないんですけど……。

他に、「機」は部分的に欠落していました。
(いずれも同じ方ではありません)

漢字の見え方についてはeラーニングにも確かでてきてましたが、「教科書フォント」の存在が脳内でクローズアップされました。文字パネルやフラッシュカードをプリントするときのフォント選びは慎重にしよう。

気にならないかもしれないし、気づかれないかもしれないのですが、中には指摘してくる学習者もいるかもしれません。

書き順を教える説得力がなくなってしまわないか? と思ったので、自分ももう一度書き順を確認しておかなくては💦 と思うに至りました。

教育実習は複数見学したほうが吉!

授業スタイル、教案の内容、ティーチャートーク、板書などなど、いろんな角度から見るべきところがありますね。

最後に評価シートに感想を書いたり、直接述べたりする場合もあるので、ただなんとなく見るということはないと思いますが、1つ見ておしまいにしたら気づかないことがたくさんありました。

いや、絶対に見られるだけ見ておいたほうがいい!

教え方も千差万別なので、見れば見るほど勉強になります。

そもそも生の授業を見る機会がなかなかないわけですし。

特に先生ごとのカラーの違い(心情? スタイル?)を知っておくことは大切でしょう。

授業のスタイルは、もしかしたら教壇に立つ先生(養成講座の生徒)によって選んでいるものが違う可能性もありますが、その先生がどういう考えの方かというのは、次に教育実習を控えるものとしては必須情報といえそうです。

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  • この記事を書いた人

麻鈴

永豊麻鈴(ながとよまりん) ビジネスネーム作成士(姓名鑑定士)、カタカムナ使命診断士、フリーランス日本語教師(420H養成講座修了、日本語教育能力検定試験合格、文化庁委託初任研修修了)/フリーライター(著書複数)/睡眠改善インストラクター

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