言葉って、相手の心に思いを届ける手段ですよね。
ネルソン・マンデラ氏の言葉に、こんなものがあるそうです。
If you talk to a man in a language he understands, that goes to his head. If you talk to him in his language, that goes to his heart.
- Nelson Mandela
相手の国の言葉を学ぶということは、単に頭で理解させたいのではなく、心に届けたい思いがあるから、心から繋がりたいと思う気持ちがあるからだと思います。
日本語を学ぼうとしてくれる学習者のみなさんも、日本に対する強い好奇心や愛情に加え、日本の文化になじみ、日本語を通じて日本人と心の交流を図りたいのだろうと思います。
自分が英語を学びたいと思う気持ちもそんなところがあります。
で。
そのとき、同じ日本語を話す日本人同士でさえ言葉で摩擦を生み出すんですよね。
そこには、単に文型や文法の正しさとは違う表現、文脈があるからなのですが。
言葉を扱う日本語教師も、そういう部分に敏感になったほうがいいんじゃないかなって思って、久しぶりに再読したのが「伝え方が9割」、新たに購入したのが「言いかえ図鑑」です。
どちらも「気持ち」を届けることにフォーカスして書かれている本です。
前者の「伝え方が9割」はコピーライティング的な側面がありますが、どんな風に言えば相手がYESと言ってくれるか、相手の心に届けられるか、そのノウハウが具体的に解説されています。
後者の「言いかえ図鑑」は、コミュニケーションでそんな言い方すると誤解されますよ。もっとこういう言い方にしたほうが余計な一言になりにくいですよ。というのを具体的な言い換え表現で教えてくれている本です。著者の大野さんの話だと、もう何刷りですかね、30刷近く行ってた気がします。すごいです!
こういうのって、日本語上級者やビジネスの日本語を学びたい人にも大事な表現になるんじゃないかと思ったんですよね。
でも、日本人ですら、学校じゃ学べないことってのがポイント!
日本語教師の表現力、語彙力の幅を広げてくれそうな気がしたのでご紹介しました。
JLPT対策ではないですけど、もっと踏み込んだ表現を使いこなしたいという方には強味になるんじゃないでしょうか。